ダイアログインザダークとは!?暗闇で行う秘密の研修!!

2021.01.19

ダイアログ・イン・ザ・ダークとは

(画像は弊社人材開発用語集より抜粋)

ダイアログ・イン・ザ・ダーク(Dialogue in the Dark)とは、照度ゼロの真っ暗闇な空間で、聴覚や触覚などといった視覚以外の感覚を駆使しながら、日常生活のさまざまなシーンを体験するエンターテインメント形式のワークショップのことです。略称の「DID」で呼ばれることもあります。

1988年、ドイツの哲学者アンドレアス・ハイネッケ博士(Dr. Andreas Heinecke)の発案によって生まれました。ハイネッケ博士が視覚障がい者であった同僚と接しているうちに、晴眼者と盲目者がお互いに認め合いながら、対等な立場で接する事の出来る仕組みを構築すべきであると考えたことがきっかけです。初演はドイツのフランクフルトで実施されました。

現在ではヨーロッパ、アメリカ、アジアなど世界41カ国以上で開催されており、延べ900万人以上の人々が体験しました。日本では、1999年11月に初めて開催され、これまでに22万人を超える人々が参加しています。

ダイアログ・イン・ザ・ダークの特徴

参加者同士で8人以下のグループを組み、各自白い杖を持って、光が完全に遮断された真っ暗闇の中に入ります。視覚障がい者のアテンドスタッフによるサポートを受けながら、参加者同士で声を掛け合い、暗闇の世界を探検し、真っ暗闇の中で音、匂い、味、温度、感触などといった感覚を体験します。頼りになるのは目の代わりとなる白い杖だけであり、小川のせせらぎを聞いたり、森の中を歩いたり、バーでドリンクを飲んだり、通常1時間半のツアーが行われます。

視覚が使えないことで、視覚以外の五感が研ぎ澄まされるのを感じ、見ること以外の感覚を駆使しながら主体的に気づきを得ることができます。また、外見や肩書き、性別、年齢、容姿などにとらわれることが無くなり、誰もが対等になった上で対話が進められ、人間的な温かいコミュニケーションの可能性を見出せるようなプログラムになっています。お互いの体験やその場その場で感じていることを交換し合い、人と人との新しい関係も構築出来るところが大きな特徴です。

(画像は弊社人材開発用語集より抜粋)

企業研修としての暗闇体験

この暗闇体験は多くの企業でも導入されており、「コミュニケーション向上」「チームビルディング」「イノベーション能力開発」「リーダーシップ養成」「ダイバーシティ推進」等、ビジネスワークショップの一環として機能しています。企業研修や商品のプロモーションといった、ビジネスワークショップの様相を呈する利用目的に合わせてプログラムを効果的に組み替えたり、暗闇体験後のアテンドによるフィードバックによって、参加者が体験後に振り返りながら学びや気づきを得たり、企業組織や社員の成長に一助を担う大きな役割を果たしています。

ダイアログ・イン・ザ・ダークの効果

チームワーク

暗闇の中で、一人では何も解決できず、先へも進めないということを発見します。他者および他者の能力を信頼して相互に助け合いながら、自らの持っている情報を適切に惜しみなく提供することが大切であり、それが状況改善に最も役に立つということを、体験を通じて実感してゆきます。また、普段の生活で固定化された人間関係や役割から解き放たれ、完全に対等な関係で体験を進めることによって、さらに深いパートナーシップが生まれます。

ダイバーシティ

暗闇の中では、性別、年齢、容姿、思想、人種、障害、国籍、社会的地位、肩書きなどは、全て意味を失います。ネガティヴな差別化を行ってもそこにあまり意味がないことに気づかされます。そして、差異を否定したり、同化を強制したり、共通項だけを取り上げるのではなく、それぞれが持つ特性や多様性を認めた上で、適切にマネジメントすることにより、そこから得られる豊かさの可能性を学ぶことができます。

五感の豊かさや視覚障害に対する理解

視覚以外の感覚の鋭敏さ、および豊かさに触れることができます。視覚障害に対する理解を通じて、様々な世界が普段の自分には気づけないところに本来、存在していることを理解するようになります。また、文化・言語・国籍の違いや、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することが可能になる施設・製品・情報の設計、つまりユニバーサルデザインに対するひとつのアプローチとなります。

用語解説一覧

【経営層向け】
・学習する組織とは?
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・ミッションステートメントとは?
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【マネジャー向け】
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【人事担当者向け】
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