AQ:逆境指数とは!?困難な状況に打ち勝つサバイバル力!!

2020.12.02

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「AQ」とは

「AQ」とは、Adversity(逆境)とQuotient(指数)の頭文字をとったものであり、一般的には「逆境指数」と訳されます。AQは、大きな悲劇から小さな怒りまで日常のさまざまな逆境に対する、個人および組織の対応力を測定して数値化し、また、逆境時の対応における、人々に組み込まれた行動パターンを指しています。

この考え方や手法はアメリカ・ハーバードビジネススクールの客員教授であり、組織コミュニケーション・組織発展の研究者であるポール・G・ストルツ(Paul G. Stoltz)博士によって提唱されています。

知能の程度を表す「IQ(知能指数)」と、心の知能指数と呼ばれる「EQ(感情指数)」とともに、逆境に陥った時の精神の強靭さやストレス耐性を示す新しい指標として注目され、研究が進められています。IQやEQに加えて、企業経営にはAQも重要であると言われています。

「AQ」の意義

頭が切れて人づきあいも良く、IQもEQも高いのに、成功を収められない人はなぜなのか――「AQ」の提唱者であるストルツ博士はその理由を、「逆境に弱いからである」と述べています。成功に至るまでの過程には、確かに試練が多く、逆境に追い込まれた時に、最終的に頼れるのは、知能でもなければ対人関係スキルでもありません。たくましく生き抜いた上で成長することが出来るのか、或いは諦めて力尽きるのか、それらの要素は「AQ=逆境指数」によって左右されることになるのです。つまり、逆境への対応方法を改善すれば、試練を克服し、苦難に耐え抜く力が高まるというのが、ストルツ博士の考え方です。

「AQ」CORE4要素

AQでは、人が逆境に遭遇した時の反応は、COREと呼ばれる以下の4つの要素が組み合わさって決まるとされています。

C=コントロール(Control):

逆境や困難に直面した時に、どれだけ自分の反応をコントロールできるか

O=責任(Ownership): 

どんな困難な状況でも、第三者や環境のせいにせず自身の問題として受け止められるか

R=影響の範囲(Reach):

現在直面している逆境が、自分の仕事や人生にどれだけ影響を与えるか

E=持続時間(Endurance):

現在直面している逆境がどれくらいの時間続くのか

この4要素はトレーニングによって強化することが可能であり、AQの数値を後天的に伸ばすことが出来ると、ストルツ博士は主張しています。

「AQ」における行動3タイプ

人が逆境に直面した時の行動は、「脱落組」「キャンパー」「登山家」の3タイプに分けられます。企業に所属する人の約80%が、現状に留まる「キャンパー」ですが、一旦逆境が起きて乗り越えられないとなると、慌てて逃げだす「脱落組」になります。組織にとって最も求められる人材は、逆境の中でも頂上を目指して昇り続ける「登山家」であると、ストルツ博士は言っています。

「AQ」の5つの評価レベル

AQはまた、逆境に対する反応や対応方法によって、以下の5レベルに分類されます。

レベル1「エスケープ(逃避)」:逆境に直面すると逃げようとする

レベル2「サバイブ(生存)」:何とか生き残ろうとする

レベル3「コープ(対処)」:とりあえず対処を行う

レベル4「マネージ(管理)」:逆境を管理し、解決しようとする

レベル5「ハーネス(慈養)」:ピンチや逆境を糧に、さらなる成長を遂げる

企業経営を成功に導く経営者・リーダーには、レベル4以上のAQが求められます。

米国大統領23人中22人は「AQ」が高い

パナソニックを創業した“経営の神様”松下幸之助は「成功の秘訣(ひけつ)は、成功するまで続けること」という言葉を残しています。AQの高い人は窮地に追い込まれても、前向きな姿勢を崩しません。失敗や挫折を成長の機会と捉え、成功するまで粘り強く努力し続けるのです。

ストルツ博士によれば、過去のアメリカ大統領選挙において23回のうち22回は、AQレベルの高い候補が勝利しているそうです。またAQの高いリーダーが率いる組織の方が、そうでないリーダーが率いる組織よりも、優れたパフォーマンスを継続的に発揮し続けることが、研究によって明らかになっています。

さらに博士は、部下のAQを低下させてしまうリーダーの傾向として、「実行できない約束をする」「気まぐれな行動をとる」「物事のマイナス面ばかりを指摘する」「失敗という言葉を頻繁に使う」「ユーモアを許さない」「創造力をつぶす」「権限の伴わない責任を課す」等の共通点を挙げています。

AQは後からでも、トレーニングを行ったり、試練に直面した経験を重ねる事で鍛えられます。逆境に耐える力を養うことは、組織の一員として、また個人にとっても非常に役立つものなのです。

 

用語解説一覧

【経営層向け】
・学習する組織とは?
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・ミッションステートメントとは?
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・EQ:こころの知能指数とは?
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・SQ:社会的知数とは?
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【マネジャー向け】
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